ここからはA〜D(時々E)の表記になるよ。
さてさて、今宵もお気楽グレードレビュー始まり〜〜。
1992年
課題曲A:ネレイデス(★★★★★)
非常に難しい曲だね。
4分前後と短い曲なのだが、内容が充実しており無駄が無い。
出だしのSサックスとAサックスのユニゾンの緊張感は壮絶。
水面が突然揺れ出す描写は非常に複雑な構成で大変。
後半の3連符系(9/8拍子)は金管が物凄く難しい。
主旋律の高音木管やトランペットは気持ちいいのだが、伴奏の難しさはかなりの物だよ。
課題曲B:吹奏楽のためのフューチュリズム(★★★★★)
阿部氏の曲は多調がメインなので和音取りが難しい。
出だしの打楽器が非常に難しいし、主部は4/4+3/4の7拍子でリズム感が狂いそう。
どんどん転調して、普通ではあり得ない音に臨時記号が現れつつ、しかも7拍子と混乱しそう。
中盤は非常に綺麗な構成なのだが、ピッコロとグロッケンは非常に難しい。
多調主義なのに分かりやすい旋律で粗が目立つ難曲。
課題曲C:吹奏楽のための「クロス・バイ・マーチ」(★★★★★+★)
これは饗応婦人と同じく例外的に難易度★5つ以上。
先のA・BもGOLD的にはMAX難易度の★5つだが、これは更に難しいので★6つかな。
一応4拍子に還元出来るように構成されているらしいが、マーチなのに変拍子の連発で非常に難しい。
いや、非常にじゃなくて演奏不可能レベル並みに難しい。
しかも、音域は広い上に物凄く細かい動きばかり。
ある意味饗応婦人よりも技術だけなら難しいと思うよ。
2.5/2拍子などあり得ない拍子が存在するし、この曲を選択したチームには心から尊敬するよ。
課題曲D:ゆかいな仲間の行進曲(★★★☆☆)
先のA〜Cが難曲なのでCDなどで聞くと簡単に聞こえるが、実は結構難しい曲。
伴奏の刻みが細かくて遅れがち。
主旋律は分かりやすくて楽しいのだが、先述通り伴奏の刻みが16分音符ばかりで非常に大変。
ちょっとテンポを遅めにすれば対応出来る楽しいマーチだけどね。
・・・しかし、結構難しいマーチだがA〜Cが物凄く難しいので選択したチームが異様に多かった曲だよ。
1991年
課題曲A:吹奏楽のための「斜陽の遺跡」(★★★★★)
これは難しい。
作者が狙って現代曲に仕上げた確信犯的作品であり、現代曲=ロックと主張している作者のパワーが感じられるらしいよ。
3連符系の速い刻みを対応出来るチームは限られており、作曲者が学生時代に出来なかった難しい課題曲への挑戦みたいだよ。
まあ、テンポを下げれば意外と演奏出来そうだけどね。
課題曲B:コーラル・ブルー 〜沖縄民謡「谷茶前」の主題による交響的印象〜(★★★★☆)
真島氏の曲は本当に色彩豊か。
つまり、その色彩を表現する為には技術力が必要。
木管が非常に難しい曲だが、トランペットやホルンもかなりの音域を指定されているので難しい。
GOLD個人の感想だが、2000年の道祖神の唄よりも色彩を強調している分難易度は高め。
沖縄旋律は決まった形になりやすいのだが、この曲はかなりの展開をしている力作。
課題曲C:ロックン・マーチ(★★★★☆)
難易度は非常に高いが楽しいマーチ。
フリーダムな動きばかりで歩くのは不可能なレベルのマーチ。
マーチお決まりの「ズン・ズン」などの伴奏が余り無いのでテンポが取りづらい。
逆に伴奏が複雑な動きでテンポが物凄く取りづらい。
しかし、伴奏・旋律・リズムともに非常に楽しく、コンクール以外ならば是非とも吹いて欲しい佳作。
課題曲D:そよ風のマーチ(★★☆☆☆)
これも92年課題曲Dと同じく、先の3曲が難曲なので簡単に聞こえるが、実は落とし穴が存在する曲だよ。
難しいのは冒頭の低音から始まる部分。
ここのテンポは構成的に走りやすいので曲全体に影響する。
後半の3連符系が転がりやすい。
とは言え、非常に楽しいマーチで冒頭さえクリアすれば後は簡単なレベルかな。
1990年
課題曲A:ランドスケープ-吹奏楽のために(★★★★☆)
ドラマティックな曲で人気がありそうな曲。
しかし、それを表現するのは難しい。
四分音符80くらいの速さだが、32分音符表記が多く非常に細かい動きが多い。
12/16拍子と言う特殊な拍子も現れるしリズムが取りづらい。
中盤のピッコロは美味しいが難しい。
ピッコロとソロ・クラリネットは肺活量と音色が求められる。
再現部のサックスの刻みはシングルリード系では難しい同じ音符の細かい刻み。
コーダのホルンやトランペットの刻みは跳躍が激しいので外しやすい・・・。
格好良い曲だが、これは演奏は困難な部類かと。
課題曲B:吹奏楽のための「風の黙示録」(★★★★☆)
こちらはアナリーゼが物凄く難しい曲。
故・名取氏の音楽は独自の「うねり」が存在し、これを演奏する読解力は並大抵では無いよ。
全体的に木管の裏の動きが激しい感じかな。
団員全員が音楽をある程度理解しないと音楽にすらならない。
作曲者の戦争体験を表しているなど非常に重い曲で、この曲を演奏するならば強靱なる精神力が必須だよ。
課題曲C:マーチ「カタロニアの栄光」(★★★★★)
こちらは技術力が必要なマーチ。
間宮氏は民族音楽の研究家でもあり、先述した94年課題曲みたいに独特なる旋律が登場するよ。
この曲に必須なのが、技術力のある木管と跳躍が得意なトランペットパートが最低3人以上必要だね。
物凄く格好良いマーチだが、木管は非常に細かい動きでマーチのテンポでは動き辛く、トランペットは輪唱でG(トランペット読みでラ)の跳躍が3パート連続など物凄く難しい。
佼成の日本人作曲家のCDVol2でもトランペットが盛大に外しているし、プロでも難しい曲と実感出来るよ。
課題曲D:行進曲「マリーン・シティ」(★★☆☆☆)
一見すると簡単そうに聞こえるが、トランペットは疲れる。
特に後半はハイトーン連続で大変。
トランペットの休みが少ない上にハイトーンが後半は結構多い。
名作曲家である藤田氏が補作したのか色彩豊かで楽しいマーチだが、トランペットの負担が多い曲。
1989年
課題曲A:風と炎の踊り(★★★★☆)
★3つと4つの中間くらい。
木管が非常に難しい曲。
冒頭からの3連符系の動きで止まりそう。
後半の速い部分は逆に金管にパワーが必要。
小長谷氏の曲は技術的に難しいのだが、曲想が分かりやすいので表現しやすいのが利点。
課題曲B:WISH for wind band(★★★★☆)
和音とリズムは非常に難しい。
しかし、困難な音はホルンのグリスツァンドくらいで何とかなるかと。
兎に角変拍子の多い曲で、特に中間部分はリズム取りが難しいよ。
2004年のエアーズを更に難しくした感じで、変拍子の対処が重要な曲だね。
課題曲C:行進曲「清くあれ、爽やかなれ」(★★★★☆)
3連符主体のマーチで跳躍が多くて大変。
タッカのリズム(付点8分音符+16分音符)がトリオにあるので、恐らく3連符主体の4/4だと思うが、連続する音の3連符が多いので転びそう。
基本に忠実に難しいマーチ。
課題曲D:ポップス・マーチ「すてきな日々」(★★★★☆)
とても素敵な曲だが、全体的にパワーが必要な難しい曲。
木管は細かい動きが多く、全体的に金管の体力が決め手。
どのパートも目立つように書かれており、岩井氏の作曲技術の高さが覗える名曲だよ。
トランペットが目立つのは当たり前だが、ホルンのハイトーンが鬼門になりそうだね。
・・・それにしても、89年はどれも難曲ばかり。
どの曲も非常に難しく、1番簡単だと思うDでも当時の学生は苦戦したと思うよ。
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